Standing Tinco Belay

目指せセクシー登山部

御在所 中尾根 冬壁(1/15)

P2 1P目

中尾根のP2とP1を登ってきた。ショートカットされることも多いかと思うが、中尾根の核心部になるはずだ。自分の担当したP2下部はあいにくRPできなかったが、ハング超えの一つ目の核心はフリーで抜けられたし、2個目の核心も、エイドして無理やり抜けられたのは成長を感じた。また25m続く威圧的なワイドのP1は、以前はビビってしまい別のラインから抜けたが、今回オンサイトできたのは、とても良かった。前日の雨でルンゼの氷は溶けて崩壊して、登攀中も時折、沢に降っていた。冬壁と書いたが、壁に氷は全くなくドライツーリングで登った。

御在所は関西から近くて良い山だ!

 

====記録====

裏道登山口へ続く林道のゲート前の駐車スペースに止める。
藤内壁一の壁を経由して、P2・P3間のコルへと登る。ルンゼは雪で埋まっておりIII級ぐらいのクライミングを交えて、ノーロープでコルまで行けた。

P2(1P目:10~15m、ツノ)

P2 1P目


核心1:コルの正面、右へ斜上するクラックを突いて登る(ボルトラダーの左側のライン)。過去に取り付き部分が崩壊したようで全然足が無く、初見だとビビるだろう。

ガバ足が無いので足は結晶を拾いつつ、斜上クラックにアックスを効かせてレイバックで一気にハング部分を超える。リップ上のスタンスへなんとか右足を乗せると一安心。さらに一段上の段差まで上がることができたら安心できる。吠えて突破。

核心2:1つめの核心を終えたあとは、クラックが広がりトルキングが効かなくなってくる。さらにフッキングポイントが限られるため2個目の核心となる。夏なら簡単にフットジャムを決めて解決できるのだろうが、冬靴だと難しい。上部核心はアックスの持ち替えで落ちてしまい、ムーブ解決に時間がかかりそうだったので、少し変な効き方の#4と、.75のカムエイドで超えた。
(ムーブ的にはクラック右側のフェースを使って、結晶へのフッキングを使って体を引き上げて、一気にガバ棚をつかむのだろうか。)
上手く決まるかわからないが#5があると、より安心できるかも。続く広めのクラックの右上が意外と悪かったので、途中のランナーのPetzlボルトとカムで終了点を作成。
トポだとIV+だが、ドライツーリングでグレーディングしなおすとM5かM6ぐらいあるのではないだろうか。
(#.1, #.5~2を2・3個、#4, #.75, #.4, Petzlと#.2, #.5で終了点)

P2(2P目:20m、Smz)
続いて伸びる広めのクラックを登る。クラックが広いため適切なランナーが取りづらく、リードはしんどそうだった。
(カンテを左側に回り込むと、ガバの階段となっていた。並行してクラックも走っているのでランナーも十分取れそう。こっちのほうが絶対に簡単。)

P2(3P目:15~20m、Ocho)
P2の頭に向けて走るクラックの強点を突く。足が全然無いため、しっかりフッキングを決めてムーブを考えて登る必要がある。いいピッチだった。
クラックの左から回り込むと、簡単になる。

P1(4P目:25m、ツノ、V+)
P2からクライマーズライトへ20mほどP1の取り付きへ懸垂する。P1へと太く真っ直ぐに伸びるワイドを登る。
内面登攀で登れるのでフッキングを使ったダイナミックなムーブは少ない。足が決まりにくく、かなり時間をかけてリードしてしまったが、ワイドクラック技術があればスピーディーに登れる。
ワイド内の登攀自体は、長く続くIV+~V-に感じた。取り付きからクラックに入り込むところが簡単に見えて実は核心の1つ目となる。クラック抜け口もフッキング技術が必要となる。
25mあるので、カムは2セット以上あると安心。トライカムなどを使えば重量を減らせる。ワイド内には色々な幅のクラックがあるので、カムは決めやすい。

06:00 冬ゲート前駐車場 出発
08:10 取り付き P2・3間コル
08:20 1P目クライミング開始
12:00 3P目
16:15 P1の頭
17:49 藤内沢出合
18:50 駐車場