Standing Tinco Belay

目指せセクシー登山部

錫杖岳 冬期 左方カンテ

錫杖岳 左方カンテ

因縁のルートだった冬期の錫杖岳 左方カンテをようやく完登できた。

今までに計4回取り付いたが完登は1回のみ、また完登したトライも決して自分のクライミングと言えるものではなかった。

今回3P目と6p目の2つの核心をリードさせてもらい、自信を持って左方カンテを登ったと言えるようになった。

ずっとクライマーとしての停滞が続いていたが今回の登攀を経て、以前より成長したと胸を張って言える。

一方でヒマラヤを目指すには、登攀スピードが大きな課題であることがわかった。

今回の壁は約高差250mだが登攀に2日もかかった(不要な荷物はデポ)。

1000mの壁をヒマラヤの高所で登るためには、荷物を持った状態で素早く登れるようになる必要があることが身をもってわかった。

できる限りトレーニングを積んでいきたい。

(後日、堡塁岩で10kg程度の荷物を担いで登攀を行ってみたが疲労感が激しく、良いトレーニングになった。荷物を担いでリードすることが当たり前になるようになれば身体もデカくなって強くなると思う。)

1P つの

III級ぐらいのミックスを登る。木の根から支点はとれる。快適。

2P norishimi

ガバのハングを超える。アックスのかかりはとても良いが、大きなムーブとなるため、冬壁に慣れてないとしんどいし怖く感じるだろう。

3P M5 つの

まずはピナクルの上に立ち上がり、クラック沿いにフッキングしながら足を拾っていく。パラレルなクラックなのでランナーはとりやすい#1~2程度。

草付にアックスを打ち込めたら第一核心は終了する。そのまま凹角を上がっていくと、ルートをロスするので、草付きの上に立ち上がったら右へトラバースする。

ところどころで細かいカムが決まったと思う。0,4ぐらいがトラバースする上で重要なプロテクションになったはず。雪を払って足やフッキングポイントを拾いながら上がると終了点に到着。

4P norishimi

凹角に入りステミングやフッキングを駆使して登る。ムーブがあって面白い

5P つの

凹角にベルグラを使って登っていく。ワイド登りで傾斜は殺せる。トライカムなどでクラックからプロテクションはとれる。凹角を超えたあとは雪壁を経て、少しボロい階段状のフェースを5mほどあがる。



6P つの 第2核心

チョックストーンを超えたら、少しルンゼを詰めていきフェースに取り付く。摂理は発達しているのでプロテクションはとりやすい。ただ垂壁のフェースとなりしっかりフッキングポイントを探していく必要がある。背中側の壁にステミングすることで傾斜を殺せるシーンもある。

フェースを越えたあとに出てくるカンテを超えるのに、どういくか迷うだろう。ヒントは草付。

7P norishimi

凍った草付きを使って登っていく。思ったより難しい。ジャルパインだけど面白い。状態で難易度は変わる。

03:00    上宝の道の駅
04:50    登山口を出発
09:00    左方カンテ登攀開始
12:00ー13:50 3p目リード(つの) 
13:50-15:00 3p目フォロー(norishimi)
15:30    3p目終了点からロープをFIXして、左方カンテの取り付きへ


03:00    起床
05:40    左方カンテ取付からユマール開始
06:20    ユマール完了(つの、3p目終了点に到着)
07:00    ユマール完了(norishimi)
07:10-09:50 4p目(リードnorisihimi, フォロー:つの)
10:00-11:15 5p目リード(つの)
11:15-12:10 5p目フォロー(norishimi)
12:10-12:20 つるべで5mほど、異動
12:30-14:10 6p目リード(つの, 2個目の核心)
14:10-15:00 6p目フォロー(norishimi)
15:00-17:00 7p目(リード:norishimi, フォロー: つの)
18:30    左方カンテ取付
20:30    岩小屋から下山開始
21:37    登山口